分光分析の可能性を広げる、スペクトラ・コープはCarl Zeiss社製分光器の日本代理店です。

小型NIR分光器センサー NIR Meter

製品画像

小型NIR分光センサー NIR Meterは、近赤外域900~1700nmを対象に米国T.I社のDLP®テクノロジーを用いて分光スペクトルを測定する小型NIR分光センサーです。
受光ウィンドウの両側面に反射測定用のランプが内蔵されており、外部光源を用意することなく本分光器センサー単体で反射測定を行うこともできます。内蔵光源は側面スイッチからオンオフできます。
また、入射口はサンプル光を直接入射するウィンドウのほか、標準付属のSMAアタッチメントを取り付けることで光ファイバー接続も可能と拡張性もあります。

特徴

  • DLP®テクノロジーを用いて、これまでにない低価格を実現
  • 近赤外対象900~1700nm
  • 浜松ホトニクス社製InGaAsを採用
  • S/N比6000:1の低ノイズ
  • 電源供給はUSBバスパワー
  • 反射測定用ランプ内蔵
  • 入射口はSapphireウィンドウ/SMAコネクタ切替え式
  • 迷光除去用の885nmロングパスフィルター内蔵

使用アプリケーション

  • 拡散反射測定
  • 光ファイバーを介した各種近赤外分光測定


回析格子/DLP®テクノロジーによる分光

標準ソフトウェア

標準ソフトウェアNIR VIEWERでは、データタイプとして相対強度[count]及び、反射率[%]/透過率[%]/吸光度[Abs]などの各種測定を行うことが可能で、二次微分・平滑化・波長補間などのデータ処理も充実しております。


専用標準ソフトウェアNIR VIEWER

吸光度の測定方法

例として、内部光源を使用した吸光度の簡易な測定手順を紹介します。※ソフトのバージョンにより表示が一部異なる可能性があります。
  1. NIR meterをUSBケーブルでコンピュータに接続します。
  2. 本体側面の光源スイッチをオンにします。
  3. 分光ソフトNIR VIEWERを起動し、「オープン」をクリックします。
  4. 「設定」をクリックし、測定条件が「吸光度」になっていることを確認します。
  5. リファレンスを本体の窓面に設置します。
  6. 「露光時間」をクリックすると測定条件の設定ウィンドウが開きます。
  7. 条件を設定して「決定」をクリックします。
  8. 「リファレンス」をクリックするとリファレンス測定が始まります。
  9. リファレンスを外してサンプルを設置します。
  10. 「スナップ」をクリックすると測定が始まります。
  11. 「保存」をクリックすると結果をCSVファイルとして保存できます。

解析機能付き分光分析ソフトウェア

更にオプションとして、NIR ANALYZERでは標準ソフトの測定や前処理の機能に加えて、PCA、PLS等の多変量解析の機能が使えます。NIR meterをケモメトリクスに活用する場合などに合わせてご利用頂けます。

製品仕様

分光方式 回析格子, DLP®Micromirror Array
受光素子 1mm InGaAs
対象波長範囲 900~1700nm
波長分解能 10nm typ.
S/N比 6000:1
内蔵ランプ タングステン,0.7W typ.×2、スイッチあり
入射口 Sapphireウィンドウ,SMAコネクタ
インターフェイス USB
電源供給 USBバスパワー
動作環境 0~40℃, RH Max. 85%
サイズ W100xH50xD77mm
重量 300g
本体価格 ¥650,000-(税抜)
※DLP®はテキサス・インスツルメンツ社の登録商標です。

DLP分光とは

DLPはテキサス・インスツルメンツ社の製品で、Digital Light Processingの略です。一般にMEMSと呼ばれる微小な機械要素の一種で、主にプロジェクタや分光用途に用いられています。
DLPチップ上にはデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)という、個別に制御可能な微小ミラーが配列されています。それぞれのミラーはオンとオフを高速で切り替えることができ、分光された一部の光だけをセンサーに送ります。多数のミラーが順番に切り替わることで、一つのセンサーで分光測定ができるようになります。これにより小型・軽量かつ安価な分光器を実現します。また、消費電力も抑えられているため、内蔵光源を使用してもUSBバスパワーで駆動します。

装置構成例

窓部にサンプルを当て、内部光源を使用した拡散反射測定ができます。最もシンプルな構成です。
光源とセルホルダー(キュベットホルダー)に光ファイバーを通して接続すれば、液体の透過測定が可能になります。NIR meterには標準アクセサリーとしてSMAアダプタが付属しています。

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